評     価  

 
       
File No. 3122  
       
製作年 / 公開日   2019年 / 2019年11月15日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   白石 晃士  
       
上 映 時 間   107分  
       
公開時コピー  
この紅い紐を解いたら、契約は成立する
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   玉城 ティナ [as 閻魔あい]
橋本 マナミ [as 骨女]
楽駆 [as 一目連]
麿 赤兒 [as 輪入道]
森 七菜 [as 市川美保]
仁村 紗和 [as 南條遥]
大場 美奈 [as 御厨早苗]
森 優作 [as 長岡拓郎]
片岡 礼子 [as 長岡雅子]
藤田 富
波岡 一喜 [as 工藤仁]
 
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あ ら す じ    1965年。工藤結衣はクラスメイトからのいじめの復讐をするため、閻魔あいこと地獄少女に依頼する。けれども、地獄送りを目撃した結衣は、2019年の病院で息子の工藤仁に、地獄通信の記事よりアイドルの記事を書くこと、自分の二の舞にならないようにと忠告して命を落とすのだった。
 市川美保が通う高校では、午前零時にだけアクセス出来るサイトで、本気で恨んでいないと使えず、地獄通信に名前を書くと自分も地獄送りになるといった、地獄通信の噂で持ち切りだった。そんな友達の話を上の空で聞いていた美保は、地獄通信より魔鬼のライブに思いを馳せていた。
 美保は訪れた魔鬼のライブで不審な男に痴漢されしまい、見知らぬ少女南條遥に助けられる。ライブ後、ふたりが喫茶店で意気投合し話に花を咲かせていると、そこに魔鬼が現れて遥を、自分のコーラスのオーディションに誘い、遥は美保と一緒に受けることを条件に承諾するのだった。
 2人はオーディションを受けると、遥だけが合格となる。以来、遥は人が変わったように美保を避けるようになる。一方、ひょんなことから地獄通信の記事を書いた工藤仁と知り合った美保は、工藤から魔鬼の正体を知らされる。けれども、工藤が何物かに殺害されたことを知った美保は、遥を魔鬼の魔手から救うために地獄通信に魔鬼の名を書き込むことを決意するのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『Diner ダイナー』『惡の華』に引き続きお目見えの玉城ティナの主演作・・・・・のはずなのだが、観てみると実質的な主人公は森七菜演じる市川美保で、ストーリーは完全に彼女中心に進行していく。そして、肝心の主役であるはずの地獄少女の出番があまりに少なすぎるのだ。計ったワケじゃないけど、107分の尺の中で、彼女の登場時間はおそらくわずか30分にも満たないと思う。
 クレジットで玉城ティナに続くのが橋本マナミ、楽駆、麿赤兒というのも腑に落ちない。そもそも、何がいいんだかサッパリわからない骨女役の橋本マナミ。美人かもしれないが、私から観れば惹かれる要素が皆無で、水原希子を筆頭にする観たくないタレントの上位を占めている。続いて、観終えた後は全く記憶に残っていない、一目連を演じた楽駆(“らっく”と読むらしいが、ハッキリ言ってそんなのどーでもいい)。トドメは輪入道役の麿赤兒なのだが・・・・・これは強烈なまでに印象に残っていて、逆に困る(笑)。『翔んで埼玉』でのインパクトももちろんあるが、とにかく彼が登場すると怖いどころか逆に滑稽に見えてしまい、笑いをこらえるのが一苦労だった。
 そんな中、玉城ティナはその色白な美貌がやはり際立っているのだが、オリジナルの閻魔あいはもっと小柄の純日本的な顔立ちのようで、彼女が演じると違和感を覚える向きが多いようだ。確かに、美保があいに遭遇するシーンでの立ち姿は背が高く感じられるのだが、調べてみると163cmと思ったほど長身じゃないし、『惡の華』の仲村佐和やこの作品の閻魔あいのようなミステリアスな役柄は似合っていると思う。
 てなわけで、「玉城ティナの出番をもっと増やせ!」とか、「クレジットの順番が違うだろう!?」とか、諸々突っ込みたくなる所もあるものの、オリジナルであるアニメやTV版を知らない私にとっては、大筋楽しめる作品になってはいると思う。ただ、最近では『どすこい!すけひら』がそうだったように、2度目も劇場で観たくなるほどではなく、DVDが出たら借りて観てもいいかなぁ、と言ったレベルの作品だった。