評     価  

 
       
File No. 3125  
       
製作年 / 公開日   2019年 / 2019年11月22日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ルーベン・フライシャー  
       
上 映 時 間   99分  
       
公開時コピー   ゾンビ社会(ランド)を
明るく生き抜く、
僕たち。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ウディ・ハレルソン [as タラハシー]
ジェシー・アイゼンバーグ [as コロンバス]
エマ・ストーン [as ウィチタ]
アビゲイル・ブレスリン [as リトルロック]
ロザリオ・ドーソン [as ネバダ]
ゾーイ・ドゥイッチ [as マディソン]
アヴァン・ジョジア [as バークレイ]
ルーク・ウィルソン [as アルバカーキ]
 
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あ ら す じ    パシフィック・プレイランドでのソンビとの死闘から10年。コロンバスタラハシー、そしてウィチタと妹のリトルロックの4人は、絆を深めつつゾンビランドを生き延びていた。
 ホワイトハウスに居を構え、4人でクリスマスのように温かい毎日を過ごし、コロンバスとウィチタはリンカーン・ベッドルームで同棲中。のはずが、家庭の味を求めるコロンバスがウィチタに、持ち主は不幸になるという都市伝説がある”ホープダイヤモンド”の指輪でプロポーズすると、束縛を嫌うウィチタに拒否されてしまう。家長気分のタラハシーも、22歳のリトルロックから見ればウザい。そしてついに姉妹は、タラハシーお気に入りのトラックで家出してしまう。
 外にはゾンビ。しかも彼らは進化していた。コロンバスたちが“ホーマー”と呼ぶメタボでおボケなゾンビはまだいいのだが、“ホーキング”という賢いタイプや、忍び足で襲ってくる“ニンジャ”、そして、“二度撃ち(ダブルタップ)”で死なないほど復活力がすさまじい“T-800”は厄介だった。
 そんななか、男2人はモールでマディソンというおバカなギャルと出会う。旅を続ける姉妹も、ヒッピー青年バークレイと出会うが、リトルロックが彼と意気投合して、ウィチタを置き去りにして姿を消してしまう。
 改めて妹を追うために、仕方なく武器を取りにホワイトハウスへ戻ったウィチタ。マディソンも加わって、愛車とリトルロックを探す奇妙な4人旅が始まる。そしてたどり着いた先は、非暴力のコミューン、バビロンだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前作から9年の歳月を経て制作されたゾンビ・コメディ映画の続編。なんでもアメリカでは“ゾンビ映画”というジャンルが飽きられたのか、ほとんど制作されなくなったようで、言われてみれば最も最近観た『ショーン・オブ・ザ・デッド』も実は2004年の作品だし、私の当てにならない記憶ではプラピの『ワールド・ウォーZ』(2008年)まで遡るほどだ。それほど一時期に量産されて下火となった感があるゾンビ物の中で、『ゾンビランド』の続編が9年もの時を経て制作されるとは思ってもみなかった。
 副題の『ダブルタップ』が何かと思ったら、ジェシー・アイゼンバーグ演じるコロンバスが唱えた生き残るための32のルール(ちなみに、今回はルールが73に増えている!)の2番目、「二度撃ちして止めを刺せ」に由来していると作品中で知らされた。数多のゾンビ映画と言えば、有名な俳優を避けて無名のキャストを起用し、制作費もかけないB級感溢れる作品が大多数なのだが、この作品はオスカー女優のエマ・ストーンを筆頭に、ウディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ、そしてアビゲイル・ブレスリンの3名もオスカーノミネート歴があるという面々で、そんな彼らがクソ真面目に演じているところがそもそも面白いのだ。
 今回登場するゾンビがタイプ別に命名されていて、特に撃たれてもなお襲ってくるタイプが“T-800”というのは絶妙なネーミングだ(ちなみにT-800型とは、『ターミネーター』をはじめとするシリーズでシュワちゃんが演じている旧型のターミネーターのこと)。それ以外にも『ターミネーター』ネタが随所にちりばめられていて、シリーズのファンにとってはその辺りも楽しめる作品になっている。
 あれから9年が経過して、ウディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ、そしてエマ・ストーンの3人は見た目にあまり変化がないのだが、大きく変わってしまったのがアビゲイル・ブレスリンで、クロエ・グレース・モレッツがぽっちゃりしてしまったと『グレタ』のコメントにに書いたのだが、アビゲイルの太り方はクロエの比じゃなくて、ハッキリ言って“ヤバい”領域にまで踏み込んでしまっている。あそこまで太ってしまってはダメでしょう。『リトル・ミス・サンシャイン』で初めて観た時には、将来さぞかし美人になることだろうと期待していたのだが、そんな思いを完膚なきまでにたたき壊してしまう彼女の現状が残念でたまらない。
 今回はゾーイ・ドゥイッチ演じるマディソンや、ロザリオ・ドーソン演じるネバダらが新たに登場するのだが、特にマディソンのおバカギャルっぷりが気に入った。前作では美形のミーガン・フォックスまでをもゾンビ化させてしまった前例もあるから、今回のマディソンもまた・・・・・なんて思わせておいて、実は、というどんでん返しは面白い。