評 価
File No.
3134
製作年 / 公開日
2019年 / 2019年12月06日
製 作 国
日 本
監 督
三木 康一郎
上 映 時 間
112分
公開時コピー
女の顔には
裏がある。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
佐久間 由衣
[as 荒井ひろみ]
村上 虹郎
[as 小泉晃]
大後 寿々花
[as 大村彩]
小関 裕太
[as 安藤剛]
森山 未來
[as 三沢光昭]
前野 朋哉
[as 川田利光]
片桐 仁
[as 永田裕志]
前川 泰之
[as 小橋健太]
柳 俊太郎
[as 坂口征二]
戸塚 純貴
[as 船木誠勝]
笠原 将
[as 田上明]
田中 偉登
[as 秋山準]
岩井 拳士朗
[as 森島]
山本 浩司
渡辺 真起子
[as ひろみの母]
光石 研
[as ひろみの父]
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あ ら す じ
26歳の独身女・
荒井ひろみ
の趣味&特技は異性にモテることだった。絶妙のタイミングでのスキンシップや会話術で相手を翻弄し、「好きです」と告白させたら即フェイドアウトする。 そんなひろみに、シェアハウス仲間の
小泉晃
と
大村彩
は呆れ顔で「最低の“隠れビッチ”ね!」とたしなめるも、むしろ彼女は“隠れビッチ”という言葉が気に入ったようで、全く意に介さなかった。
ある日、気になるお相手・
安藤剛
が現れて、彼に惹かれていくひろみだったが、彼が別の女性と一緒にいるところを目撃してしまう。安藤を本気で好きになっていたことに気づき、ショックを受けるひろみ。 やけ酒をあおり酔いつぶれているところを、同じ職場の上司・
三沢光昭
に目撃され、すっかり醜態をさらしてしまうのだった。
ひろみは三沢に“隠れビッチ”だということを打ち明け、封印してきた過去と向き合い始める。本当の幸せに気づいた時、彼女が出した答えとは・・・・・。
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たぴおか的コメント
もっと軽快なコメディ作品だと思っていた予想は覆されて、後半は主人公・ひろみが、観ていると痛々しくなるくらいメンヘラを克服しようとするちょっとシリアスな展開に一転する。なるほど、タイトルが『“隠れビッチ”やってます。』じゃなくて過去形なわけだ。
素直に好みとは言いかねるが、ヒロミを演じる佐久間由衣はショートヘアが似合っていて好感度が高い。あんな女性にあの手この手で迫られたら、本性を知らない男どもがコロッと落ちてしまうのもわかる気がする。とはいっても、3年間でフッた男が600人とは・・・・・少なくとも2日にひとりはフッている計算になる(笑)。さすがにそれだけ相手の数が多いと、誰が誰だか混乱して誤爆を連発しそうなものだけど。
ひろみが“隠れビッチ”になった原因は、どうやら彼女の子供の頃にあるようだが、彼女がキレて三沢に当たり散らすのを観たら、父親と全く同じことをやっているとすぐに感じた。そして、彼女もそのことに気づいたようでショックを受けるのだが、そこから成長しようとする姿には充分に共感できる。また、森山未來演じる三沢が一時は距離を置きながらも彼女を受け入れようとする懐の深さが観ていて心地いい。「この人はどうでもいい人じゃない」というひろみの独白は、“隠れビッチ”から脱皮した証左だろう。
ひろみと同居している、小泉晃役の村上虹郎と、大村彩役の大後寿々花演が見せる安定感のある演技がまたいい。特に、2005年のチャン・ツィイー主演『SAYURI』で、主人公さゆりの少女時代を演じて以来注目していた大後寿々花を久しぶりに観られたのは収穫大だ。『SAYURI』を観た時には大化けすると予想していたのだが、まだ彼女は26歳という若さだし、これから露出がさらに増えることを期待したい。