評     価  

 
       
File No. 3141  
       
製作年 / 公開日   2019年 / 2019年12月06日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   ヤング・ポール  
       
上 映 時 間   90分  
       
公開時コピー   究極の映画愛。  

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   三浦 貴大 [as 黒沢明]
成海 璃子 [as 渡良瀬真菜]
板垣 瑞生 [as 桜庭勇也]
永尾 まりや [as 牧村百瀬]
原嶋 元久 [as 石田謙信]
寺中 寿之 [as 室井凡太]
篠原 信一 [as 鈴木敦]
川瀬 陽太 [as 土田太志]
柴本 幸 [as 白石景子]
森下 能幸 [as 松尾正平]
手塚 とおる [as 柴田彰久]
麿 赤兒 [as 轟哲彦]
 
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あ ら す じ    とある廃校では、人気コミックの映画化『僕に今日、天使の君が舞い降りた』の撮影が佳境を迎えていた。主演は大量生産される“壁ドンキラキラ映画”に引っ張りだこの桜庭勇也牧村百瀬。いよいよクライマックスの壁ドンシーンだが、“壁ドンする意味”に悩み始めた勇也のせいで、撮影がストップしてしまう。
 激高した監督の土田太志は現場を放り出し、次々とスタッフがやめていく中、事態の収拾に駆けずり回るのは助監督の黒沢明だった。黒沢明という、映画界の伝説的監督の同音異字の名前のせいで、生まれてからずっとイジられキャラとして生きていた男だ。彼の心の支えは、自ら執筆したホラー映画の脚本『ゴーストマスター』で監督デビューさせてくれるというプロデューサー・柴田彰久との約束だった。ところが、『ボクキョー』に出演している憧れの女優・渡良瀬真菜から「こんなところにいる時点で才能はないですよ」と言い放たれ、さらに柴田も『ゴーストマスター』を本気で映画化する気などないと知ってしまう。
 黒沢は、絶望と悔しさで泣きながら走り出して転倒。鼻血のしずくが『ゴーストマスター』の脚本に垂れると、架空の存在だった怨霊“ゴーストマスター”に生命が宿ってしまう。一方、“壁ドン”の演技で思い詰めた勇也は、誰もいない校舎裏で、一人で壁ドンの練習を続けていたが、そんな彼に“ゴーストマスター”は取り憑いてしまった。モンスターと化した勇也は撮影現場を阿鼻叫喚の地獄へと変えていく・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    公開最初の週末はスケジュールが合わなかったため見送りとなっていた作品で、この週末は時間に余裕ができたために新宿のシネマカリテまで赴いたのだが・・・・・観なきゃよかったと後悔。しかも、シネマカリテはテアトルグループのような会員割引もなければムビチケも使えないために、正規の料金1,900円を支払わざるを得なかったにもかかわらず、だ。
 三浦貴大と成海璃子が主演とあって、そこそこ期待できるだろうなんて思ったのが間違いの元。ストーリーも支離滅裂ならば映像も雑(もちょっとCGを上手く使えよ)、特殊メイクも造り物感がロコツ過ぎて、低予算の手抜き丸出しといった感がある。準主役の桜庭勇也を演じた板垣瑞生も、せっかく『初恋ロスタイム』でいい演技を見せてくれたのに、もったいない。もう少し仕事を選んでもいいんじゃないかな(もちろん、三浦貴大と成海璃子も)。
 作品の酷さに反して、俳優陣が熱演しているのはわかるが、それが残念ながら浮いて見えてしまう。力が入りまくりの三浦貴大、相変わらず堅実な演技の成海璃子、こちらも力が入りすぎの感がある板垣瑞生、いつも通り表裏のある曲者の手塚とおる。そして、そんな面々の演技が霞むほど、過度の力演というか怪演を見せてくれたのが麿赤兒。『翔んで埼玉』、『地獄少女』やこの作品のような色物では、その存在感が大いに発揮されるのかもしれない。
 コピーには「究極の映画愛。」なんてあるけど、