評     価  

 
       
File No. 3379  
       
製作年 / 公開日   2020年 / 2021年06月04日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   リック・ローマン・ウォー  
       
上 映 時 間   119分  
       
公開時コピー   世界崩壊まで残り48時間
そのとき何ができる?
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ジェラルド・バトラー [as ジョン・ギャリティ]
モリーナ・バッカリン [as アリソン・ギャリティ]
ロジャー・デイル・フロイド [as ネイサン・ギャリティ]
スコット・グレン [as デイル]
ランダル・ゴンザレス [as ボビー]
リック・パスカローネ [as 全国ニュースのキャスター]
ニコラ・ランボー [as モーニングショーの司会]
アラン・ピエトラスシェフスキー [as モーニングショーの司会]
スコット・ポイスレス [as ケニー]
クレア・ブロンソン [as デブラ・ジョ−ンズ]
マディソン・ジョンソン [as エリー・ジョーンズ]
ゲイリー・ウィークス [as エド・プルイット]
トレーシー・ボナー [as ペギー・プルイット]
 
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あ ら す じ    突如現れた彗星“クラーク”の破片が隕石となり、地球に衝突した。さらなる巨大隕石による世界崩壊まで残り48時間に迫る中、政府に選ばれた人々を避難させるという大統領アラートが発せられる。建築技師の能力を見込まれたジョン・ギャリティ、そして妻のアリソンと息子のネイサンも指示された空港に到着し、秘密のシェルターへの輸送機に搭乗しようとするが、その寸前であるハプニングが起きる。
 ネイサンの持病・糖尿病のインスリンを車に忘れたことに気づいたジョンは、2人を先にに輸送機に乗るよう指示し、車へ戻る。ところが、ネイサンの持病のために、アリソンとネイサンは搭乗を拒否されてしまい、そうとは知らずにジョンは輸送機に乗せられてしまう。さらには、暴徒と化した“選ばれざる人々”が押し寄せて、ジョンたち家族が乗るはずだった輸送機は爆破されてしまう。こうして離れ離れになってしまった家族は、やがてメッセンジャーで連絡をとることができ、アリソンの実家で落ち合う約束をする。
 “選ばれざる人々”はパニックに陥り、無法地帯と化していく中、再会に希望を託して北へと向かうギャリティ一家が目にしたのは、非常事態下での人間の善と悪だった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    私のいい加減な記憶によれば、ドゥエイン・ジョンソン主演の『カリフォルニア・ダウン』以来になるだろうか、久しぶりの超弩級ディザスター・ムービーの登場。地球が彗星の脅威にさらされて、人類が壊滅状態に陥ってしまうかもしれないという内容なのだが、この手の作品が好き(?)なローランド・エメリッヒ監督作は、最新のCG技術を駆使して、驚くべきリアルさで大災害の模様を映像化することに主眼が置かれているように思える。それに対して、この作品は災害の凄まじい有様を見せつけるのではなく(もちろん、その点も手抜きがされているわけじゃないけど)、極限状態に追い込まれた人間の行動を見せつけることにテーマが設定されているように思う。
 ジェラルド・バトラー演じるジョンとその家族ギャリティ一家の目を通して、生死の狭間に立たされて見境無く己の欲望に走る者、片やそんな状況であっても他人に対する思いやりを失わない者、そんな人間の性をまざまざと見せつけられる。無理なことは明白なのに、自分たちの子どもだけでも助けたいと願う近隣の夫婦。ギャリティ一家からシェルター行きのリストバンドを奪おうとするのはまだしも、ジョンの妻・アリソンから子供を奪ってまでして、自分たちが助かろうとする夫婦。極限状態に追い込まれると、人間の本性が剥き出しになってしまうようだ。
 生きるか死ぬかの瀬戸際という、ギリギリの状態であるからこそ、他人を思いやることを忘れてはならないのだと、改めて感じた。決して綺麗事を言っているわけじゃない。考えてもみろ、お互いに助かるようなウインウインの結果になるならまだしも、他人を犠牲にしてまで助かったところで、それで満足できるのか?それで嬉しいのか?と問い質したい。
 とにかく、そんな人災に加えて、相変わらず天災は常に降り注ぐ状況で、グリーンランドにあると噂される避難シェルターに向かうギャリティ一家の動向からは目を離すことが出来ない。苦難の末に彼らはシェルターにたどり着くことができるのか、それとも、シェルター行きを断念せざるを得なくなり、3人で最期の時を迎えるのか?先を読めない波乱に富んだ一家の物語からは目を離すことができなかった。