評     価  

 
       
File No. 3380  
       
製作年 / 公開日   2021年 / 2021年06月11日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   イリヤ・ナイシュラー  
       
上 映 時 間   92分  
       
公開時コピー   火曜日、ゴミ当番
愛車は路線バス
地味な男が
派手に、キレる。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   ボブ・オデンカーク [as ハッチ・マンセル]
アレクセイ・セレブリャコフ [as ユリアン・クズネツォフ]
コニー・ニールセン [as ベッカ・マンセル]
クリストファー・ロイド [as デヴィッド・マンセル]
マイケル・アイアンサイド [as エディ・ウィリアムズ]
RZA [as ハリー・マンセル]
アラヤ・メンゲシャ [as パヴェル]
ゲイジ・マンロー [as ブレイク・マンセル]
ペイズリー・カドラス [as アビー・マンセル]
ハンバリー・ゴンザレス [as ルピタ・マーティン]
J・P・マヌー [as ペンタゴン・ダレン]
 
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あ ら す じ    ハッチ・マンセルは、郊外にある自宅と職場の金型工場を路線バスで往復する、ルーティンで退屈な毎日を送っていた。外見は地味で、目立った特徴も無く、理不尽なことはすべて受け止めて、決して歯向かうことはなかった。妻のベッカからは距離を置かれ、息子のブレイクからもリスペクトされることはない、世間から見ればどこにでもいる、何者でもない男、“ノーバディ”だった。
 ある日、マンセル宅に男女2人組の強盗が入るが、ハッチは男を羽交い締めにした息子を静止したうえに、2人を逃がしてしまう。けれども、タトゥーから犯人を捜し当てたハッチは、たがが外れたかのように暴力的に盗まれた腕時計を取り戻して戻る。そしてついには、仕事からの帰り伸ばすで、数人のチンピラが乗り込んできて、彼らにジジイ呼ばわりされたことでついにブチ切れたハッチは、連中を血祭りに上げる大乱闘を起こしてしまう。
 ところが、チンピラの中には、ロシアンマフィアのユリアン・クズネツォフの弟がいたために、ユリアンはハッチに対して報復を企ててくる。こうして、隠し通してきたハッチの暴力性についに火が付くのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前半と後半のギャップがトンデモなく大きい(笑)。前半では平々凡々たる男の生活が描かれて、少々退屈に思えてしまうかもしれない。けれども、そうやって抑えに抑えて迎えた後半では、もう殺しまくりの連続で、あのキアヌ・リーヴス主演の『ジョン・ウィック』と同じ脚本家の仕事だというのも頷ける。主演のハッチを演じたボブ・オデンカークが没個性キャラにピッタリで、おかげで『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』に出演していたようなのだが、全く記憶にない(笑)。そんな彼とは逆に、ハッチの父親・デヴィッドを演じた俳優のギョロ目、「もしかしてあの人?」と思ったら案の定、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでドクを演じたクリストファー・ロイドだった。本当に息の長い俳優だ。
 ハッチの過去が過去だけに、本気を出した彼は無敵の強さを発揮するのかと思ったら、バスの中の格闘でも結構殴られているし、ナイフで刺されたりもしているから、強いんだか弱いんだかよくわからない(笑)。だが、クライマックスでの銃撃戦は、RZA演じるハッチの弟・ハリーや、まさかの父親・デヴィッドも水を得た魚のように嬉々として銃を撃ちまくる姿を観るのは爽快感を覚える。そして、ラストではハッチの過去を初めて知った妻のベッカさえ、新しい家には待避用の地下室はあるのか?なんて不動産業者に質問するとは・・・・・類は友を呼ぶってことなのかな(笑)。